舞台芸術の歴史 5

【明治期以降の舞台芸術】

鎖国が解け、明治時代になり、再び、日本は海外の文物にさらされるようになります。

 

安時代に日本文化は中国との接触を断ちます。すべて中国に範をとってきた日本人、日本文化はここに独自の道を進むことになります。ひらがなが生まれ、日本独自の仏教がいくつも起こり、

 

【舞踏・・・舞台芸術】

オペラで西洋の舞台芸術は極まったかのようですが、総合芸術であるオペラの中で、舞踏部分が独立し、厳しい肉体の鍛錬で奇跡的な踊りを現出するのがバレエです。

バレエは、オペラと同じく,ルネサンスの末期にイタリアで生まれます。ルネサンスは、中世のキリスト教の呪縛を解き、様々な芸術運動を生んだということでは、『人類の10大事件』という本を書くとしたら、必ずランクインする事件だったと言うことですね。

当時のイタリアで、貴族がお客をもてなす時に舞われたのが、『BALLETI』(バレッティ)です。何かのストーリーによるわけではないので、配役もなく、純粋に踊りの妙をお客に供する演し物でした。1533年、ルネサンス期の代表的な一族フィレンツェのメディチ家の娘、カトリーヌ・デ・メディチは、フランス、アンリ2世に嫁ぎます。一族からは教皇まで出す大金持ちで、権力のあったメディチ家のお妃ですから、フランス宮廷内でも好きなことが出来る。イタリア時代のこのバレットの踊りを再現し、フランス語読みに『バレエ』と呼びました。やがて、バレエにもストーリ性、音楽の伴奏が加わり、1581年には、初のバレエ作品が生まれたと言われます。

 バレエ、18世紀後半に掛けて、その舞踏技術が確立され完成されていきます。18世紀末には、他の芸術運動である『ロマン主義』の影響を受けます。『ロマン主義』の芸術家は、文学では、ルソー、ユゴー、バイロン、ノヴァーリス。絵画ではゴヤ、ドラクロワ、ウィリアム・ブレイク、フリードリッヒ。音楽では、ショパン、シューベルト、シューマン、リヒャルト・ワグナー等が有名です。

『ロマン主義』は、それまでの理性主義、合理主義の反動から、感性や空想的イメージを前面に出した表現形態、一言で言うなら、『異界への憧憬』と言ったところでしょうか?今の時代で言えば、『妄想癖の不思議ちゃん』?

 しかし、この前の時代である古典主義、バロック主義、後の時代になる自然主義、写実主義と比べて、『ロマン主義』にくくられる芸術家はとてもたくさんいます。実際に目の前にあるもの、あるものをあるがままより、自分の空想、妄想を表現する方がむしろ芸術かもしれません。『ロマン主義』こそ芸術そのものかも知れません。

 その『ロマン主義』の影響を受けたのが『バレエ』。異世界の住人、亡霊、精霊、妖精人形が出てきます。この異世界の住人を演じるのに、単純な踊りではなく、つま先だけで立ったり、普通では考えられない跳躍、他のダンサーの力を借りて、高く舞ったり、ぐるぐる廻ったりと、普通の人間には出来ない超人的な舞を披露します。もちろんこのため踊り子も、体を極限まで軽くし、より柔軟な体にし、多人数でのシンクロ性を高めた踊りを考えたりと、踊ること、人が繰り出す不思議な動きを完成させました。この時期の代表作が『ジゼル』『ラ・シルフィード』『コッペリア』などです。